2レース制で争われる2016年の全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦『15th JAF GRAND PRIX SUZUKA』が、鈴鹿サーキットで行われました。金曜日の走行は雨の中で行われましたが、積極的に周回し、マシンのセッティングを確認しました。土曜日は天候も回復し、ドライコンディションでフリー走行が行われ、予選に向けてセッティングを進めました。
予選はノックアウト方式で、3つのセッション(Q1、Q2、Q3)で構成され、Q1の上位14台がQ2へ、Q2の上位8台がQ3へと進むことができます。そして、Q1の結果でレース1のグリッドが決まり、Q3までの結果でレース2のグリッドが決まります。
Q1は20分間で行われました。コースオープンと同時にニュータイヤでアタックに入りました。バランスは少しアンダーステアだったので、残り7分を過ぎたところでセッティングを調整し、2セット目のニュータイヤでアタックしました。フロントタイヤの内圧が少し低かったこともあり、1周目にベストタイムが出ませんでした。それでも2周目にタイムを更新することができ、14番手でQ1を通過しました。
Q2に向けてダウンフォースを増やし、全体的なグリップが上がるようにセットを変更し、アタックに入りました。タイムはQ1から大きくタイムアップしましたが、僅差で9番手タイムとなり、Q3に進むことができませんでした。
14番手からのスタートとなったレース1は、19周で行われました。1周目で1つポジションを上げ、13番手で周回を重ねていきました。オーバーテイクボタンを使って前のマシンを抜きたかったのですが、今回の鈴鹿では2レースで合計5回しか使えず、自力で抜こうとプッシュしました。14周目の最終コーナーで1台がスピンしポジションを上げ、その後もポジションキープのままチェッカーを受けました。最終的にペナルティを受けたマシンがあり、レース1は11位という結果となりました。
9番手スタートのレース2は35周で争われ、タイヤ交換義務がありました。今回はピットでのストップ時間を短くするために、無給油で走る作戦を選びました。
スタートの出だしがよく、1コーナーまでに1つポジションを上げ、シケインでも1台を抜きました。1周目にピットインするマシンが多く、2周目からは見えないマシンとの戦いになりました。マシンは今シーズンの中で1番感触がよく、好ペースで周回することができました。前を走るマシンが給油前提のために車重が軽い状態で、なおかつフルパワーのエンジンマップだったのに対して、自分は無給油作戦のためにマシンの重量が重く、燃費重視のエンジンマップだと考えると、ペースはかなりよかったと思います。
そして、15周目にピットに入りタイヤ交換をしました。少しタイヤ交換でロスしましたが、6番手でコースに戻ることができました。そのあとクラッシュ車両回収のため24周目にセーフティーカーが入り、26周目に再スタートしました。その直後の1コーナーでオーバーランしたマシンの前に出ることができ、5番手に上がりました。29周目に再びクラッシュが発生し、車両回収のためセーフティーカーがコースに入りました。31周目に再スタートし、4番手の19号車を抜こうと1コーナーでアウトから並びかけ、並走したまま2コーナーに入りました。しかし、必要以上の幅寄せでコースアウトしてしまいました。さらに後ろから来た3号車に接触されスピン、再び大きくコースアウトすることになってしまいました。何とかレースに復帰し、最終ラップで4号車を抜きましたが、順位は大きく落としてしまい、12位でレースを終えました。
最終戦のレース2では、本当にいい走りをすることができました。エンジニアと話し合い、決めたセッティングがうまくいきました。この調子を予選のときから出すことができれば、上位でゴールすることができたと思います。それは最終戦だけでなく、他のレースでも言えることです。
あらためてシーズン全体を振り返ると、2016年は昨年よりも多くのポイントを獲得することができました。第2戦の岡山では表彰台に上がることもできましたが、本来はもっと上のポジションで、安定してレースをしなければいけません。今回の鈴鹿はシーズンの最終戦でしたが、好感触で終わることができたので、来年に向けてさらにパフォーマンスを上げられるように、チームとともにシーズンオフのテストに臨みたいと思います。
最後に2016年シーズンも応援していただき、本当にありがとうございました。あらためて皆様に感謝の言葉を述べたいと思っています。そして、これからも応援をよろしくお願いします。