全日本スーパーフォーミュラ選手権の2016年シーズン開幕戦が鈴鹿サーキットを舞台にして行われました。今季からタイヤサプライヤーがブリヂストンからヨコハマに変わり、シーズンオフのテストでは、タイヤに合わせたマシンセッティングに時間を費やしました。 開幕戦では金曜日に1時間の走行時間が設けられ、セッティングを煮詰めました。翌土曜日の朝に行われたフリー走行では、金曜日の問題点を修正することができ、マシンの感触が良くなりました。さらにエンジニアの気になる点を変更し、午後の予選に臨みました。
予選はノックアウト方式で、3つのセッション(Q1、Q2、Q3)で構成され、Q1の上位14台がQ2へ、Q2の上位8台がQ3へと進むことができます。
Q1開始からコースに入り、バランスの確認を行いました。いったんピットに戻り、ニュータイヤでアタックに入りましたが、ほぼ1周のアタックを終えようかというところで、スピンしたマシンがコース上にストップ、車両回収のため赤旗中断となりました。残り時間3分の時点でQ1が再開され、1周のアタックで6番手に入り、Q2に進出しました。
セッティングを変更し、Q2の開始と同時にコースに入りました。しかし、Q2でもアタック途中でスピンしたマシンの回収のために赤旗中断となりました。残り時間3分の時点でセッションが再開され、1周のアタックで7番手タイムを出すことができ、Q3に進みました。
Q2で行ったセッティングが良かったので、Q3も同じ方向で進めました。その結果、さらにマシンの感触が良くなり、自己ベストタイムを更新することができましたが、7番手タイムとなりました。
日曜日朝のフリー走行でレースに向けたマシンの確認を行いました。ガソリン満タン状態のフィーリングが良く、大きなセッティング変更はせずにレースに臨みました。
決勝は43周で行われました。スタートはポジションをキープしたまま1コーナーに入り、2コーナーで40号車を抜き、6番手で1周目を終えました。その後、20号車がペナルティを受けたため5番手に浮上し、レース序盤が進んでいきました。ヨコハマタイヤでのレースが初めてだったので、タイヤマネージメントに気を使いながら周回していきました。しかし、徐々に4番手との差が開いてしまいました。このままでは後方から追い上げてきたマシンに逆転されてしまう可能性があるとチームが判断したため、25周目にピットイン。給油とタイヤ交換を行い、コースに戻りました。
ピットアウトした後は、タイヤが新しくなり自己ベストタイムを更新しながら前を追いかけましたが、結局、そのままのポジションでチェッカーフラッグを受けました。ゴール後にマシンをチェックしたところ、ピットストップのあとにリアスタビライザー周辺のパーツが破損していたことがわかりました。
2016年シーズンの開幕戦は5位に入賞し、ポイントを獲得することができました。予選でもしっかりQ3まで進むことができました。レースでは、前半に前との差が少しずつ開いてしまったことを含め、反省点がありますが、昨年ノーポイントでシーズンを終えてしまったことを考えると、上々のスタートだと思います。この良くなった流れを絶たないように次戦もしっかりと戦いたいと思います。