スーパーGTの第7戦はシーズン中唯一の海外戦である、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで行われました。土曜日の午前中の走行で、予選に向けたセッティングを進めました。走り始めからオーバーステアが強く、ハード側のタイヤも使いこなすことができず、対策に時間を費やしました。最後500クラス単独の時間でアタックし、3番手タイムで終わったので、手ごたえをつかんで予選に臨みました。
今回はQ1を担当しました。タイヤのウォームアップを2周行い、3周目にアタックに入りました。午前からマシンのフィーリングはよくなっていましたが、高速コーナーでタイムを稼ぐことができませんでした。そのためにフリー走行とほぼ同タイムで、他車と比べタイムが伸び悩んでしまいました。結果、9番手タイムに終わり、Q2に進むことができませんでした。
予選終了後にチームとセットアップに関して話し合いを行いました。そして翌日曜日の朝、レースに向けたセッティングの確認を行いました。マシンの感触は良くなっていましたが、もう少しタイムを上げなければレースで勝負することが難しい状況でした。そこでレース前の8分間のセッションでも、小暮選手がセッティングの最後の煮詰めを行い、66周のレースに臨みました。
スタートを担当した小暮さんは、いい飛び出しを決めて順位を大きく上げていましたが、37号車に追突され、最後尾まで順位を落としてしまいました。その後、37号車はペナルティーを受けました。
いきなり最後尾から前のマシンに追いつくための単独走行になりましたが、周回ごとに差を詰め、順位も上げていきました。特にスティントの後半はペースがよかったので、他車が続々とピットに入る中、ピットインのタイミングを少し伸ばしました。
33周目にピットインして作業を行い、コースに戻りました。アウトラップからプッシュし、全体が落ち着いた時点で10番手までポジションを上げることができました。決勝のマシンはとても感触がよく、好タイムで走り続けることができたので、前のマシンと大きく離れていたタイム差もどんどん詰めることができました。40周目の1コーナーで24号車と1号車がバトルしている隙をつき、2台まとめて抜くことに成功し、8番手にポジションを上げました。さらに45周目の3コーナーで36号車にアウト側から仕掛け、7番手に順位を上げました。6番手を走行するマシンまで差がありましたが、自分のベストタイムを更新しながら差を詰めていきました。そして、5番手争いをしている39号車と64号車の2台に追いつき、63周目に39号車をオーバーテイクし、6番手まで順位を上げてチェッカーを受けました。
今回のタイでは走り始めからオーバーステアに悩み、予選でタイムが伸び悩んでしまいました。しかし決勝の速さはあり、予選で決勝のようなパフォーマンスが発揮することができれば、優勝の可能性もあったと思います。最終戦のもてぎに向けて、走り出しからマシンのベースを高いところで走らせることが重要だと思います。最終戦は週末2レース(第3戦と第8戦)が行われます。両レースとも好成績で終われるようにベストを尽くします。