第3戦はシーズン中唯一の海外戦です。タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで行われましたが、連日35度を越える気温の中でのイベントでした。 土曜日に行われたフリー走行では開始早々に燃料系のトラブルが出てしまい、時間内にトラブルを解消しようとしましたが、チェックランの数周しか走ることができませんでした。予選に向けて原因と思われるパーツの交換を行い、セッションに臨みました。
前戦に続いて今回もQ1を担当しました。午前の走行ができなかったのですが、Q2には進めるよう集中しました。路面温度は60度を越え、タイヤには非常に厳しい状況でした。それを踏まえアタック1回目にベストタイムが出せるよう、しっかり2周のウォームアップラップを入れてアタックに入りました。午前のトラブルは解消しており、マシンのバランスが良かったこともあり、1周目に出したタイムがQ1全体でのトップタイムとなり、Q2に進出することができました。 Q2を担当した武藤さんが7番手タイムとなり、決勝のグリッドが決まりました。
決勝日の朝、フリー走行で決勝セッティングの確認を行いました。予選と同じように攻めることができるようなセッティングを探しました。
66周の決勝レースは、現地時間15時から行われました。スタートを担当した武藤さんは、順調に周回を重ね、9周目には4番手まで順位を上げました。30周目にピットに入りドライバー、タイヤ交換と給油を終えてコースに戻りました。
全車がピット作業を終えた時点で6番手とポジションを下げていましたが、1号車を追いかける展開の中、42周目に38号車にトラブルが発生し5番手になりました。後半スティントは、アンダーステアが強く、特に右コーナーで苦労しました。マシンをスライドさせ、ドライビングでクルマの向きを変えるなど周回ごとに調整しました。しかし、なかなかペースを上げることができず、単独走行では1号車に離されてしまうという状況の中、300クラスをうまく抜くことによってその差が開かないように集中しました。また、熱害の影響でエンジンやタービンを労わる必要があったため、パワーベストで走ることができませんでした。
それでも、差が開かないように必死にプッシュし続け、55周目に1号車を5コーナーで、さらに57周目に36号車を4コーナーでそれぞれ追い抜き、表彰台圏内の3番手までポジションを上げました。
しかし、12号車が自分よりも速いペースで追いかけてきていたので油断できませんでしたが、300クラスをタイミングよく攻略でき、最後まで12号車とのギャップを保つことができました。その結果、3位でチェッカーを受け、表彰台に上がることができました。
今回は、フリー走行が開始して早々にトラブルが起きてしまいましたが、Q1でトップタイムを出すことによって流れを引き戻すことができました。レースは、ピット作業後に6番手までポジションを下げてしまった原因と、後半のペースが悪かったことを分析しなければいけません。しかしながら、3位という結果は今シーズンのいい流れを作るきっかけになったと思います。 次回は、5月に第2戦が開催された富士スピードウェイが再び舞台となります。ここでも表彰台が獲得できるよう、武藤さん、チームとともにベストを尽くしたいと思います。