2022年シーズンのスーパーGT最終戦となる第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』が栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われました。事前にタイヤテストがあり、レイン、ドライの両コンディションで走行もでき、しっかりと準備をして臨みました。
そして迎えたフリー走行ではタイヤテストでのセッティングをベースにして走り出しました。最初にタイヤの比較を行い、セッティングの調整に入りましたが、テストの時と同じような感触を得ることができませんでした。何度かセットを行いましたが、好感触を得ることができないまま、午後の予選に臨むことになりました。
予選に向けてセットアップに関して再度チームと話し合い、セッションに臨みました。今回は松下選手がQ1を担当しアタックしましたが、10番手に終わり、残念ながらQ2に進むことができませんでした。
予選のマシン状況を改善すべくセッティングを見直し、決勝に臨みました。レースは63周で行われました。
スタートを担当した松下選手はスタート直後の混乱を抜け、8番手に浮上しました。その後、GT300クラスのマシンが現れ始めてから16号車と64号車の前に出ました。さらに3号車がペナルティを科されたことに加え、23号車がトラブルによりピットに入ったため、10周目には4番手までポジションを上げることに成功しました。
その10周目に多重クラッシュが発生し、追い抜き禁止のフルコースイエロー(FCY)が提示され、11周目にセーフティカー(SC)が導入となりました。さらにSC先導での走行中にメインストレート上でクラッシュが発生してしまい、回収作業が長引きました。
レースは21周目にリスタートされました。翌周からライバル勢がピットに入り始め、チームが状況を判断し、24周目にピットに入りました。タイヤは前半のスティントよりもソフト側を選びました。作業を終えコースに復帰した段階で6番手となり、ランキングを争う3号車の前に出ることはできましたが、アウトラップで順位をキープできるかが重要でした。3号車には何度も並ばれましたが、ポジションを守り切ることに成功し、その後はベストタイムを更新しながらトップ3台との差を詰めていきました。
しかし、スティントの後半になるにつれペースを保つことができなくなってしまい、51周目に3号車の先行を許してしまいました。その後も何とかペースを上げようとしましたが、力が足りず、5位でレースを終えることになりました。最終的にシリーズランキング4位となりました。
チャンピオン獲得の期待が大きい中で臨んだ最終戦はチーム一丸となり戦いましたが、悔しいレースとなってしまいました。最終戦の翌日にはモビリティリゾートもてぎでテスト走行があり、レースでの反省点の確認を行い、自分たちに足りなかった点は見つけることができました。しかしレースの前にその考えにたどり着けたかどうかは難しかったかもしれません。
数多くの選択肢があるセットアップ、タイヤの組み合わせの中から正解を選んでいかなければシリーズタイトルの獲得は難しく、その正解を見つけ出すための取り組み方を見直します。最後に2022年シーズンもたくさんの応援をありがとうございました。皆さんのサポートに心から感謝を申し上げます。