スーパーGT第3戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』は本来5月に三重県の鈴鹿サーキットで開催予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でスケジュールが延期になっていました。今回の鈴鹿も7月の第4戦もてぎと同様にサクセスウェイトとして1ランクの燃料制限が課せられた状況でレースに臨みました。

天気予報では雨が降る可能性が高かったのですが、フリー走行の開始時はドライコンディションでした。時間を無駄にしないように、すぐに走行を開始しました。セッションの途中で雨が降り、マシンのフィーリングを確認するのが難しい状況でしたが、その中でもセッティングを進めました。フリー走行の後に行われた10分間の占有走行では、良い感触を得ることができていました。

今回Q1を担当しました。フリー走行のバランスでは少しオーバーステアを感じていましたが、コンディションが良くなることでバランスが改善されると判断し、フリー走行のセットのままで臨みました。2周のウォームアップを行った後にアタックに入り、フリー走行よりもタイムを上げることができました。最終的に7番手で今シーズン初のQ2に進むことができました。Q2はバゲット選手がアタックし、6番手で予選を終えました。今回のサクセスウェイトを考えると速さを見せることができたと思います。

決勝前の20分間のフリー走行は、まずレースに使う可能性のあるタイヤのスクラブを自分で行いました。その後、バゲット選手に交代し、レースセットを確認してもらいました。最後に再びドライバー交代し、コースに入りレースセットの確認を行おうとしましたが、クラッシュ車両発生のため、赤旗でセッションは終了となってしまいました。

スタートドライバーもバゲット選手が担当しました。今回のスタートタイヤはハード側のスペックだったため、ウォームアップに時間がかかってしまい、ペースがなかなか上げられませんでした。9番手を走行していた5周目にアクシデント発生のためフルコースイエロー（FCY）導入後、セーフティカー（SC）が運用されました。12周目にレースが再開し、17周の終了後からピットに入るマシンが出始めました。17号車は20周目にピットに入りドライバー交代を行いました。タイヤはウォームアップのことを考え、バゲット選手とは違う種類のタイヤで後半を走ることを決断しました。

500クラスのピット作業が落ち着いた時点で5番手にポジションを上げていました。ここからさらに順位を上げていかなければいけなかったのですが、すぐに16号車を抜くことができず、その間に追いついてきた集団に飲まれる形になってしまい、自分のレースをすることができませんでした。32周目には8番手にポジションを下げてしまい、42周目に16号車を抜きましたが、その後も12号車と38号車との攻防がゴールまで続きました。38号車には一度前に行かれましたが、オーバーランした隙にポジションを取り戻し、最後は7位でチェッカーフラッグを受けました。

今回は週末を通してマシンの調子も良く、サクセスウェイトの中で速さを出すことができていました。レース中はいくつかの良い流れに乗れるかどうかの分岐点がありましたが、結果的に良い流れのほうに乗ることができませんでした。それでも何とか踏みとどまり、ポイントを獲得できましたが、ベストなリザルトではなかったと思います。マシンがベストな状況ではない中でもしっかり流れをつかんだり、あるいは流れを作りだせる力を得る必要があります。今回のポテンシャルをさらに伸ばし、足りない部分の強化に努めます。