2013年シーズンの開幕戦が鈴鹿サーキットでありました。新体制で開幕に向けて準備してきたことが試される大事な1戦でした。しかし、フリー走行からフロントタイヤから感じるジャダ(振動)が大きく、タイムを伸ばすことができませんでした。そこでセッティングを変更し予選に臨みました。
予選はノックアウト方式が採用され、1セッションごとに下位のマシンが脱落していくルールでした。20分間のQ1が始まりマシンのフィーリングをチェックしましたが、フリー走行から変更したセットでも問題点が改善されませんでした。少ない時間でセットを変更しながらアタックし、何とかQ2に進むことはできました。セッション終了後、Q2に向け改善できるように、さらにセットを変更しました。しかしQ2でも症状が変わりませんでした。1周目のアタックのときだけ症状が少ないため、集中して走りましたが、12番手タイムに終わり、Q3に進むことができませんでした。
予選後のミーティングでセッティングの方向性を話し合い、朝のフリー走行に臨みました。症状は改善されていきましたが、少ない時間で多くの変更を行ったために、細かいところまでデータを分析する時間がありませんでした。そこで、いくつかのデータをもとに決勝用のセッティングを決め、レースに臨みました。
今回はシリーズ最長の300km・51周でレースが行われました。スタートではポジションをキープしたまま1コーナーに入り、12番手でレースが進んでいきました。前後の間隔を見ながら燃料マップを調整し、燃費良く走れるように考えながら周回を重ねました。2日間で一番マシンのバランスが良く、燃料が軽くなるほどにタイムを上げていくことができました。チームとマシンのバランスやピットのタイミングを無線で話し、23周目にピットインしタイヤ交換、給油をしてコースに戻りました。
ピットアウト後もガソリンが多い時にタイムアップすることができませんでしたが、軽くなるにつれてマシンのバランスが良くなるとともにタイムも上げることができました。そして前を走るマシンを追いかけていき、47周目のホームストレートで10番手にポジションを上げました。その後、前がクリアになってからはトップと変わらないタイムを出すことができ、マシンのバランスが良かったことがわかりました。また最後にガス欠のマシンがあり、開幕戦は9位でゴールすることができました。
開幕戦の鈴鹿ではもう少し上位でレースができると思っていましたが、土曜日のフリー走行から問題点を改善することができず、結果的に厳しい週末になってしまいました。しかし、その中でもたくさんのデータを取ることができたのは大きな収穫でした。特に決勝後半はペースが良かったことが、次回のレースに向けてマシンセッティングを決めるポイントになると思います。次回のオートポリスは昨年優勝しているサーキットでもあるので、今回のレースを踏まえ、きちんと結果を残せるように準備していきます。