Race Report/レースレポート

2010年スーパーGT第6戦

2010年8月21〜22日
GT500クラス参加台数13台
鈴鹿サーキット

シーズンの中でもっとも長いレースであるポッカGT700キロレースが行われました。700キロを走るということで、唯一のナイトセッションもありました。そして、前回まで左足ブレーキでしたが、今回から右足ブレーキに変更したため、公式練習からドライビングの確認を中心に周回しました。

予選

予選1回目:2位
予選2回目:Q1/2位、Q2/3位、Q3/5位

天候:晴れ

はじめに予選基準タイムの107%をクリアするための予選が行われました。はじめに僕が基準タイムをクリアするためにコースインしました。基準タイムをクリアした頃に赤旗が出たためにピットに戻り、年弘さんに交代しました。走行再開後、年弘さんがすぐに基準タイムをクリアし、再びドライバー交代をしました。そして、チェッカーが振られるまで周回を重ねました。右足ブレーキは公式練習と予選1回目で周回を重ねることができ、うまくコントロールもできるようになりました。マシンのフィーリングについても、公式練習から変更したセッティングが当たり、両ドライバーともに好感触となりました。その結果、2番手という好タイムで終えることができました。

そしてノックダウン形式の予選が始まりました。各10分間のセッションが行われ、僕は予選の第2セッション(Q2)の担当でした。第1セッション(Q1)で年弘さんが2番手タイムをマークしました。年弘さんからマシンバランスを聞き、10分間のQ2に臨みました。約2分過ぎてからピットを離れました。

2周でタイヤを温めると同時に前を走るマシンとの間隔も調整し、アタックに入っていきました。感覚が掴めたとはいえ、右足ブレーキでのコーナー飛び込みが甘くなってしまい、1周目は思うようなタイムを出すことができませんでした。しかし2周目は走りを修正し、タイムを上げることに成功し、3番手タイムを出すことができ、チーム初の最終セッション(Q3)進出を果たしました。

最後に行われたQ3では、レースのスタートタイヤを使用しなければならず、Q1、Q2よりも固めのタイヤで年弘さんがアタックへ行きました。しかし、僕のときからブレーキの効きが悪くなっていたため、年弘さんも十分なアタックができませんでした。その中でも5番手という好タイムをマークすることができました。

予選後の18時30分から翌日のレースに備え、ナイトセッションの走行がありました。予定では、僕が最後のスティントを担当するため、始めは年弘さんが周回し、その後に暗くなってからドライバー交代をしました。昨年も夜を走った経験があったので戸惑うことはありませんでした。

決勝

決勝:4位

天候:晴れ

前日の夜の走行後のミーティングを受けて、日曜日の朝のフリー走行では、さらにマシンの微調整を行い、700キロの長いレースに備えていきました。

午後3時になり、フォーメーションラップが始まり、ついに121周のレースがスタートしました。 5番手からスタートした年弘さんは、レース序盤から39号車との5番手争いを繰り広げました。32号車が4回ピットという他とは違う作戦を取っていたため、4番手で周回を重ねていました。そして、31周目にピットへ入り、ドライバー交代と給油を行いコースに戻っていきました。アウトラップで数台のマシンに抜かれてしまいポジションを落としてしまいましたが、タイヤが温まってからは順位を挽回するべくプッシュしました。先行する39号車に追い付いてからは、相手のミスを誘うためにプレッシャーをかけながら走りました。そして40周目の2コーナーでプレッシャーをかけ、S字コーナーでクロスラインを通りながら相手の走行ラインを崩していき、最後は逆バンクのアウトから39号車をパスすることに成功しました。

そこから再びプッシュしていきましたが、予選で起こったブレーキの効きが悪くなる症状が出てきました。そのため55周目に38号車に追い付きましたが、抜くことができませんでした。逆に58周目のシケインでのブレーキングミスで後ろから来ていた32号車に抜かれてしまいました。

そして64周目にピットに入り、再び年弘さんに交代しました。コース上で38号車を抜き、順調に周回を重ね、日が落ちてきた92周目にピットイン。再びドライバー交代を行い、6番手でコースに復帰しました。すでに日が暮れているということもあり、少し柔らかめのタイヤで最後のスティントを走りました。

他車の脱落があり5番手を走行しながら、前を走る35号車を目指して走りました。103周目に35号車に追い付くことができ、隙を伺いました。そして108周目のヘアピン立ち上がりで横に並び、並走しながらスプーンへ。そのままスプーンで35号車の前に出て4番手に浮上。そこからは5番手との間隔を調整し、マシンを労りながらゴールを目指しました。121周を無事に走りきり、4位でレースを終えることが出来ました。

広大コメント

今回のレースでは最初にドライビングスタイルを変更することにしました。というのも、フォーミュラ・ニッポンで抱える問題がGTでも起こっていたために、改善することを決めたのです。しかし、その感覚を掴むまでに時間がかかりました。そんな中、チームが多くの周回をさせてくれました。その結果、予選、決勝でもパフォーマンスを出すことができました。チームには本当に感謝しています。

それ以外では、コース上でオーバーテイクがなかなかできず、タイムロスをする場面がありました。もっと早い段階で抜くことができれば、表彰台の可能性があったと思います。しかし4位に入賞したことで、トップと10ポイント差のシリーズランキング3位に浮上することができました。残り2戦で結果を残せるように、気を引き締めてレースに臨みたいと思います。