フォーミュラ・ニッポン(FN)の開幕戦が鈴鹿サーキットで行われました。開幕前の2回のテストでマシンのフィーリングもよく、万全の体制でレースに臨みました。
予選はノックアウト方式が採用され、1セッションごとに下位のマシンが脱落していくルールでした。
予選の第1セッション(Q1)は20分間のセッションで行われました。最初はユーズドタイヤでコースに出てマシンの確認をしました。午前に行われたフリー走行からセッティングを変更し、バランスも良くなっていました。ピットに戻り、NEWタイヤに変えて少し待ちました。残り時間が約6分のところで再びコースイン。タイヤを温めながらも前を走るマシンとの間隔を調整したあと、タイムアタックに入っていきました。ヘアピン、シケインのブレーキングするところで、うまくコントロールすることができず、5番手タイムでQ1をクリアしました。
10分間のインターバルを挟み、残った11台で予選の第2セッション(Q2)が行われました。ブレーキングでもっとタイムを削れるようにするため、Q1からセッティングを変更し臨みました。ここでも残り6分の時点でコースに入り、前を走るマシンとの間隔を調整しました。今回は1周目のアタックでタイムを出さないとグリップダウンしてしまうので、集中しながらドライビングをしました。セッティング変更もうまくいき、全体的にタイムを削ることができました。その結果、2番手のタイムを出すことができました。
10分間のインターバルを挟み、最後の予選セッション(Q3)に臨みました。Q1、Q2と路面が良くなっていくことを見越してセッティングを変更し、最後のタイムアタックに臨みました。セクター1でもベストタイムを出すことができ、マシンのフィーリングが一番いい状態でした。しかし、バックストレートを走っているときに駆動系のトラブルが出てしまい、コース上でストップしてしまいました。最終的には予選7番手で終えましたが、その後の車検で1台が不合格になったため、ポジションが繰り上がり、決勝は6番手からのスタートとなることになりました。
午前中に行われた30分間の走行でガソリンを積んだ状態でのバランスを確認しました。自分の課題として燃料を多く積んでいるときにうまく乗ることができないので、感覚をつかめるように考えながら走行しました。
そして迎えた決勝は、天候にも恵まれ、気温が上がっていました。最後までマシンの調整を細かくしました。フォーメーションラップが始まり、タイヤをうまく温められるように左右に振りながらグリットにつきシグナルが変わるのを待ちました。
シグナルが消えスタートし、1台を抜き5番手で1コーナーをクリアしました。そこから前の3、4番手の後ろにつけ、チャンスをうかがいました。4番手のマシンがシケインのブレーキングでミスをしたため、一度は抜くチャンスがあったのですが、1コーナーで前に出ることができず、再び背後につけました。
ところが12周目、突然シフトダウンができなくなってしまい、ペースを上げられず順位を下げてしまいました。その後、コックピット内の操作で再びシフト操作が出来るようになったのですが、回復までに約1周掛かってしまいました。その次の周にピットに入りタイヤ交換、給油を済ませコースに戻っていきました。この時点で10番手までポジションを下げてしまいました。すぐに8号車に追いつくことができ、ホームストレートでオーバーテイクボタンを使いながら追い抜くことに成功。さらに前を行く16号車も同じく1コーナーで抜くことができました。
その後も、自分のできる限り攻めて走りました。少しでも前を走る車に追いつこうとプッシュし続けました。最終的に8位で開幕戦を終えました。
今回の開幕戦でマシンのポテンシャルが高いことがわかり、あとは自分がマシンの力を全て引き出すことができれば、結果が残ると確信しています。レースではまだ燃料が多い時のドライビングを改善し、タイムを上げられるようにしなければいけません。オーバーテイクに関しても、1度で決められるようにしたいと思います。
開幕戦ではトラブルやアクシデントが起こってしまいましたが、次のレースでは今回以上の走りができるように、トレーニングや研究を重ねていきたいと思います。