Race Report/レースレポート

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2023 SUPER GT

Round.01OKAYAMA INTERNATIONAL CIRCUIT

2023年スーパーGT第1戦

開催日:2023年4月15、16日 / 参加台数:15台(GT500クラス) / 会場:岡山国際サーキット(岡山県)

2023年シーズンのスーパーGT開幕戦『OKAYAMA GT 300km RACE』が岡山国際サーキットで行われました。今年の空力開発は凍結となり、2022年から引き継がれたパッケージとなりました。大きく変わったのが、カーボンニュートラル燃料をGT500クラスは使用することになり、オフの間もエンジンの調整などを進めてきました。乗ってしまえば従来のハイオク燃料と変わらず走ることができます。これはホンダさんをはじめとする開発メンバーの作業が順調に進んでいることの証明だと思います。

そして迎えた土曜日午前のフリー走行は、天候がウエットコンディションとなり、予想よりも気温が低い中で走行が始まりました。途中アクシデントによる赤旗中断もあり、走行時間が限られた中で予選に向けた調整を行いました。しかし3月下旬に富士スピードウェイで開催された合同テストにおいてウエットで得ていた好感触が岡山では再現できず、不安の残る状況で予選を迎えることになりました。

Qualifying/予選

予選:13位(Q1:13位、Q2:─)

天候:雨、コース:ウエット

松下信治選手がQ1を担当しました。通常10分間で行われる予定でしたが、雨が続いていたために15分間に延長され行われました。ソフト側のタイヤでアタックに入りタイムを計測した後、セッションが半分過ぎたタイミングでピットに戻り、2セット目のタイヤに交換しました。再度アタックへ入りましたがタイムを更新することができず、13番手で予選を終えることになり、Q2には進出できませんでした。

Final/決勝

決勝:7位

天候:曇りのち雨、コース:ドライ→ウエット→ドライ→ウエット

富士での合同テストのレースシミュレーションセットをベースにして決勝に臨みました。決勝前の20分間のフリー走行で自分がコースに入り、決勝に使うタイヤのスクラブを行いました。その後、松下選手がバランスを確認し、最後にもう1度交代し、自分も決勝セットの確認をすることができました。

2周のフォーメーションラップ後にスタートし、松下選手はポジションを上げレースが進んでいきました。スタート前から雨が少し降る場面もありましたが、11周目から本格的に雨が降り始めました。チームはレインタイヤへの交換タイミングを計り、15周目にピットイン、タイヤ交換を行いました。直後にトラブル車両回収のためフルコースイエロー(FCY)宣言が出されたことを考えてもベストなタイミングでのピット作業でした。

22周目にレースが再開し、この時点で5番手を走行していました。しかし晴れ間が出て路面状況が回復するにつれてペースを上げることができず、34周目には14番手までポジションを下げていました。そのままではどんどん差が広がってしまうため、少し早いタイミングでしたが41周目にルーティーンのピット作業を行いました。ドライタイヤに変え、ドライバーも交代し、レースの後半に臨みました。

予想よりも早くウォームアップしたため、前のマシンとの差を詰めることに成功したのですが、再び48周目にFCY宣言、いったん50周目に解除となりました。しかし、またしてもアクシデントが発生しセーフティカー(SC)が導入となりました。SC先導中、雨が強く降り始め、雷も伴う状況になり、赤旗で一時中断となりました。

レースが再開し、ピットレーンがオープンになったタイミングでほぼ全車がレインタイヤに変えるためピットに流れ込みました。混乱のピット作業を終え整列した時点で8番手に上がっていました。その後、天候が回復せず、雨脚も強く危険と判断され、63周目に入ったタイミングの赤旗をもってレースが終了となりました。さらに他車のペナルティもあり、最終的は7位で開幕戦を終えました。

Koudai's Voice/塚越広大コメント

雨がらみとなった開幕戦ではパフォーマンス不足によっていい流れをつかめず、速さが足りない状況でした。加えてレース中のほとんどがFCYとSC、赤旗があり、しっかりと走ることができず不完全燃焼でした。

次戦の富士(5月3日~4日)に関しては、合同テストはドライコンディションでテストできなかったことで基本セットの作りこみがとても重要になります。今回の開幕戦を終えての反省を踏まえ、次戦に向けて生かしていきたいと思います。