第5戦の鈴鹿大会が台風の影響で延期になり、後半戦の初戦となるレースが宮城県のスポーツランドSUGOで行われました。今回の第6戦『SUGO GT 300km RACE』からシーズン2基目のエンジンが搭載されました。
予選日は強い雨が予想され、公式練習のタイムが採用される可能性があったため、積極的にタイムを出しました。走行を開始し、水量が多い時間帯では上位のタイムを更新していきましたが、300クラスとの混走の中でクリアラップを取ることが難しくなっていきました。セッションの後半は、水量が減ったタイミングでタイムを更新できないうちに雨足が強くなり、赤旗により走行が中止となったため、10番手で公式練習を終えることになりました。
午後に行われる予定だった公式予選は結局、雨量が多くキャンセルとなり、公式練習のリザルトによって決勝のスターティンググリッドが決まりました。(公式練習の結果により10番手スタート)
決勝前の20分間のウォームアップ走行は雨のために1時間遅れでスタートしました。この時点では雨が強かったのですが、決勝ではレース後半でドライコンディションになる可能性があり、その状況を見越してセットアップし、太田選手がマシンの確認を行いました。
今回スタートドライバーを担当しましたが、決勝が始まる頃には雨も止み、路面の水も少なかったためタイヤ選択が難しい状況でした。全車がウエットタイヤを装着してグリッドに着きましたが、レースはセーフティカー先導で始まりました。
セーフティカーが3周走行した後、レースが4周目から本格的に始まりました。タイヤの温まりも良く、周回ごとに順位を上げることができ、20周目には2番手までポジションを上げることに成功。この時点でトップとのタイム差は8秒まで縮めることができました。
この頃には路面が徐々に乾き始め、タイヤを労り冷やしながら周回を重ねていましたが、少しずつフロントタイヤのグリップが落ちてきました。そのため23周目にポジションをひとつ落としましたが、路面がドライに変わるタイミングまでタイヤをマネージメントする必要がありました。
26周目にGT300のマシンにアクシデントが発生してセーフティカーが導入され、トップまでの差がリセットされました。セーフティカー先導して走行している間は、タイヤをできる限り冷やし、レース再開に備えました。
31周目にリスタートしポジションをひとつ落として4番手になりましたが、上位4台が接近しながらバトルしている中、再び3番手にポジションアップに成功。ピットインのタイミングを見計らっていました。
そんな中、42周目に再びアクシデントが発生し、すかさずピットイン。多くのチームも同じタイミングでタイヤ交換とドライバー交代を行うことを決断したために、ピットは非常に混雑していました。自陣のピットに入り指定の場所に止まろうとしたところ、走路上に隣のチームのタイヤが置かれており、マシンをストップさせる前に接触。後にこの件でペナルティを受けることになってしまいました。
ピット作業後、コースに9番手で復帰し、すぐにフルコースイエロー(FCY)が宣言されました。その後、このレースで3度目のセーフティカーが導入されることになりました。49周目にレースが再開され、4番手までポジションを戻すことができましたが、先に述べたピットでの他チームとのタイヤ接触によって78周目にドライブスルーペナルティが科され、8番手まで後退。それでも太田選手が最終ラップで7位に順位を戻し、チェッカーを受けました。
今回はウェットでのレースペースが良く、スタート直後から追い上げることができ、いい走りができました。しかし、このパフォーマンスを前日の公式練習でも発揮することができれば、上位グリッドからスタートすることができたと思います。コンディションに左右されず、どんな状況でも良いパフォーマンスを出せるようにする必要があります。ピット作業時のペナルティに関しては状況を整理し、再発防止にむけチームとのコミュニケーションを整えたいと思います。
第5戦の鈴鹿は台風の影響で延期となり12月7、8日に最終戦として開催されることが決まりました。最終戦までチャンピオン争いに加わり、タイトルを獲得するためにはまずは次戦のオートポリスで勝利しなければなりません。オートポリスは初の3時間レースとなりますので、どんな状況でも速いマシンが必要となってきます。優勝に向けてチームとともにしっかりと準備していきます。