全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦が栃木県のツインリンクもてぎで行われました。今回は2種類のタイヤを使うことができるレースでした。金曜日のフリー走行では、走り出しの感触は今シーズンの中では1番良かったですが、バランスはアンダーステアだったので、セッティングを合わせていきました。 土曜の朝に行われたフリー走行でも引き続き作業を行いました。今回使えるソフトタイヤは予選まで温存しました。
予選はノックアウト方式で、3つのセッション(Q1、Q2、Q3)で構成され、Q1の上位14台がQ2へ、Q2の上位8台がQ3へと進むことができます。 走行直前に雨が降り出し、Q1開始と同時にソフトタイヤを装着してコースに入りました。すぐに雨が強くなりそうだったので、相手とのスペースを空けている時間がなく、コースイン直後からアタックしました。しかし、フロントタイヤのウォームアップが悪く、他車よりもペースを上げられませんでした。 2周後には雨が強くなり、スリックタイヤで走れる状況ではなかったのでピットに戻り、レインタイヤに履き替えて。再びアタックしました。しかし、最初に記録したタイムを上回ることができず、15位で予選を終えました。
前日の雷雨の影響でQ2とQ3が日曜日の朝に延期されため、スケジュールが変わり、日曜日朝のフリー走行は30分から10分に短縮されました。ここではレースに向けたセットを確認しました。今回のレースはソフト、ミディアムを1度は使用する義務があるため、どのタイミングでそれぞれのタイヤを使うのかが作戦のポイントになりました。
決勝に向けては雨が心配される不安定な天候の中、いくつかの作戦案がありました。通常の作戦では追い上げることが難しいと思い、リスクはありますがチームとギリギリまで話し合い、2ピット作戦を選び決勝に臨みました。決勝は52周で行いました。
シグナルが変わりスタートしたのですが、エンジン回転を落とし、ストールしてしまいました。復帰することはできましたが、大きくタイムロスをしてしまいました。しかし、作戦的に燃料が軽い状態だったので、他車よりもペースがよく、すぐに集団に追いつきました。
他車よりもピットインが1回分多いため、コース上でタイムを稼がなければなりません。ハイペースで飛ばし、前のマシンに追いついたらすぐに抜くという状況の中、14周目には7番手まで上がりました。翌周の終わりに6番手までポジションを上げたところで1回目のピットイン。再びソフトタイヤに交換し、12番手でコースに復帰しました。
ここからもう1度プッシュし続け、一時3番手まで浮上しました。そして、33周目に2回目のピットに入り、義務となるミディアムタイヤに変え、9番手でコースに戻りました。最後のスティントもプッシュしましたが、ポイント圏内に届かず9位でレースを終えました。
今回は天候の変化をチャンスに変えることができませんでした。決勝は自分のスタートミスで大きく遅れてしまい、このミスがなければポイント獲得は確実でした。リスクを承知で2ピット作戦を選び、レースを走らせてくれたチームに感謝すると同時に、自分のミスを申し訳なく思います。次戦ではスタートの課題をクリアし、実力で速さを披露できるように、しっかりと準備していきます。