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Q今年もたくさんの質問が来ていましたが、中にはモータージャーナリストや記者顔負けのツッコミの厳しいものがありました。

いやー、怖いですね(笑)。でもファンの皆さんからの質問なので、可能な限り、誠意を持って答えさせていただきます!

Qパート1はレース編ということで、早速スタートしましょう。最初の質問は東京都のさえさんからです。「レースを戦う上で広大選手がモットーとしていることはなんですか?」

とにかく常にベストを尽くし、速く走ることですね。やっぱり、後で「ああすれば良かったなぁ」と後悔するのがイヤなので、常に全力で走り、自分の力を出し切ることです。

Q続いての質問は鹿児島県のSWIFTONさんからです。「09年、ユーロF3から日本に帰国し、フォーミュラ・ニッポン(FN)とスーパーGTに参戦しましたが、驚いたことは何ですか?」

いろいろありましたが、FNとGTの観客の差にビックリしました。GTは観客の数が多くて凄いなあと感心していますけど、なんでFNがこんなにも少ないのか。前からそんな印象はありましたが、昨年ドライバーとして参戦することになって、あらためて強く感じるようになしました。しかも昨年のFNのレースは、内容的にはすごく面白かったと思うのですが、「それなのに、なんで・・・?」という純粋な驚きがありました。

Q今度は三重県のトモさんからの質問です。「塚越選手はGP2も経験されていますが、GP2とFNのマシンとのフィーリングの違いはありますか!?」

2台のスペックは違いますので、当然、フィーリングの違いは多少あります。FNの場合は、ダウンフォースの量によってハンドルの重さが変わってきますね。ダウンフォースがかかっていない低速コーナーではあまりハンドルが重くないのですが、スピードが上がってくると、ハンドルもどんどん重くなってきます。GP2の場合はそういう傾向が少ないですね。GP2の特徴のひとつはカーボンブレーキです。これが、すごくよく止まるんです。カーボンブレーキングは踏力が必要で、本当に“ガツーン”と蹴飛ばすような感じでブレーキングをしなければなりません。でも、それが個人的には乗りやすかったし、面白かったです。エンジンのパワーは、FNは3400ccに対してGP2は4000ccなので、GP2のほうがアクセルを踏んだ時のトルク感があります。両者のフィーリングの違いと言えば、大体そんな感じです。

Q栃木県のyouパパさんの質問は非常に興味深いです。「レースでドライビング中、どんなことを考えているのですか? 上位を争っている時には、スキあらば前のマシンをパスしようと考えているのでしょうが、下位で単独走行の時やスリッピィな路面での心境をお聞かせください」

レースの最中は基本的に速く走ることと、前に誰かいるんだったら早く追いつこう、トップだったら2位の選手を引き離すことだけを考えています。下位の単独走行ですか…昨年のスーパーGTの富士(第3戦)がそうでしたね。周りにライバル選手がいたのですが、なかなかペースを上げることができず、すごく厳しかったですね。菅生のGTでも金石さんからバトンを受け取った後、なかなか500クラスのマシンと遭遇しませんでした。そういう時はドライビングに集中していますが、頭のどこかで「早く前の選手に追いつかないかなぁ」と考えています。スリッピィな路面の時は、逆に何も考えていないですね。無我夢中に、自分の感じるがままにドライブしているような気がします。