Koudai on Koudai2024-2025

ファンの皆さんの質問に塚越広大が答える年に1回のスペシャル企画「Koudai on Koudai 2024-2025」。後篇でも塚越広大がファンの皆さんのさまざまな質問に誠心誠意、答えています。質問の最後に2025年シーズンの活動や抱負についても熱く語っています。最後までぜひご覧ください。
取材・文=川原田剛/写真=GTA、ThreeBond Racing

後編

岐阜県のみゆさんからの質問です。「物事がうまくいかなかったり、こうすれば良かったなと焦ったり、落ち込んでしまう時に、心を落ち着かせる方法や気分転換などありますか?」
うーん、難しい質問ですね。僕が教えてほしいですよ(笑)。でも物事がうまくいかなかったら、逃げないで、その原因にとことん向き合うしかないと思います。結局、気分転換をしたところで、うまくいかない現実は変わりません。またその問題に立ち向かわなければならない時が必ずやってくるので、だったら逃げないで、解決のために問題に向き合いますね。なんでうまくいかないのかとか、次にどうしたら改善できるかってことをずっと考えているほうが、結果的にいいと僕は思います。
熊本県のKEIHINタックさんからの質問です。「塚越選手が乗っている愛車で1度走ってみたいサーキットはありますか?」
いっぱいありすぎて、どこのサーキットとは言えませんよね。でも僕が今、乗っている初代NSXはドイツのニュルブルクリンクで開発されていますので、ニュルは走ってみたいですね。
熊本県のKEIHINタックさんからもう1問です。「今、いろいろなサーキットで逆走体験ができるところが多くなってきてますが、塚越選手はもしAstemo CIVICなどで一度日本のサーキットで逆走できるならどこでやってみたいですか?」
逆走は思ったより怖いんです。やっぱりサーキットは逆走をすることを想定して安全対策がされていないので、楽しいというよりは、結構怖い。でも敢えて走りたいサーキットはどこかと聞かれれば鈴鹿かな。鈴鹿をもう一回ちゃんと走ってみたいです。

スーパーフォーミュラのマシンで鈴鹿を逆走したのは、(2023年)イベントのためのリハーサルだったので、無茶はしていません。逆走してみて、セーフティゾーンの位置とかコーナーのRの取り方とか、よく考えられており、すごいなあとあらためて感じました。
岡山県のりーくん!からの質問です。「レース中に思わず、『危ないッ!』とか声がでちゃうことありますか?」
いっぱいあります。叫んだりすることはないですが、思わず声が出たり、ドキっとしたりすることはいっぱいあります。
岡山県のりーくん!からもう1問です。「今までのレースで一番キレたレースは?」
さっきも話したように、レース中に思わず声が出たり、頭にくることはいっぱいありますが、キレるというのはなかなかないですね。思い返すと、1回だけかな。2013年のスーパーGTの岡山ラウンドで小暮(卓史)さんとバトルの際に、危ない動きをされた時ですね。ブロックされたというか、こっちが避けなかったらぶつかっていたので、思わずキレてしまった感じですね。
栃木県のタロウさんからの質問です。「最近のお勧めの家電製品はありますか?」
最近ではありませんが、日立のサイクロン式の掃除機を買ったんですよ。日本製はやっぱりいいですよね。その前は外国製を使っていたのですが、日本の製品は操作性も良いし、ちゃんと仕事もしてくれます。それまではブランドイメージとか、デザインとかで選んでいましたが、機能を考えたら、日本製はめちゃくちゃいいんです。

あと炊飯器もいいのものを買ったんです。ちょっと小さい目の4合炊きの商品ですが、すごく美味しく炊けるんです。値段はちょっと張りましたが、僕は本当ご飯しか食べないで、ご飯のクオリティを上げられる商品ということで購入しました。

なんだかんだ最近は日本製がいいなと、あらためて思っています。最近はパソコンも日本製を購入しました。富士通の世界最軽量ノートパソコン「FMV Zero」。約634gで、めちゃくちゃ軽いです。レースの時とか持ち運びが楽なんです。質問の答えになっているのかわかりませんが、オススメはメイドインジャパンの家電製品です。
滋賀県のかすいさんからの質問です。「ヘルメットのデザインはご自身でデザインされているのですか? それともプロのデザイナーさんが? 年単位で変えていらっしゃるようなイメージがあるのですが、どのデザインもステキです」
ヘルメットデザインは2011年ぐらいから弟にやってもらっています。弟はマツダで工業用粘土を使ってデザイナーのアイデアを立体的に作り上げるクレイモデラーをしています。

今のヘルメットデザインになったのが2018~19年。そこから基本的なデザイン自体変わっていませんが、ちょっと色使いを変えています。最新のヘルメットは白のベースに赤と青のラインが入っていますが、赤はアステモの赤、青はケイヒンの青に近い色にしています。

スーパーフォーミュラのテストの時は黒いヘルメットにしていますが、あれはカーボン製のヘルメットにしたので、カーボン地をそのまま生かしたほうがカッコいいなあと思ってそうしましたが、デザインそのものを変えているわけではありません。色が変わったバージョン違いという感じです。

弟は最近クレイモデラーとしてマツダのCX-80を担当していました。雑誌も出ていたので、ぜひ皆さん読んでみてください(笑)
滋賀県のかすいさんからもう1問です。「自家用として車を何台か所有されていると思いますが、どの車を一番使われていますか? お仕事、プライベート、趣味(いじっていて楽しいとか)など用途別で教えてもらえるとうれしいです( ´ ▽ ` )"」
今、一番乗っているのはZR-Vですね。去年の6月から乗っていますが、めちゃくちゃいいですね。普段使いも仕事も基本ZR-Vで行っています。趣味用のクルマはビートがありますが、今は完全にNSXです。
福岡県のゆきさきはやとさんからの質問です。「市販されているスーパーカー(スポーツカー)で、塚越選手が乗り回して遊びたいマシンは何ですか?」
ないですね。最近は新しいクルマにあまり興味がなくて、初代のNSXが一番いい。僕は他のメーカー知らないですが、ホンダの中ではNSXですね。スーパーカーだからといって、あまり馬力があっても使いきれません。そういう意味でも初代NSXの300馬力ぐらいがちょうどいいです。
福岡県のサーモンさんからの質問です。「2025年のスーパーGTではセパンがありコックピットはとても暑くなると思いますが、塚越選手なりの暑さ対策などはありますか?」
僕は割と昔から暑いのは平気なので、暑さ対策はほとんどしたことがありません。どっちかといえば、寒いほうが苦手です。だからセパンでも全然大丈夫です。それに最近のGTカーにはエアコンもありますので、正直あんまり暑さ対策は必要ないかもしれません。むしろ汗はかくので、その分、しっかりと水分補給をしなければなりません。アミノ酸やカリウムなどの栄養素の補給を怠らないのが大切だと思います。
愛知県のましろさんからの質問です。「2024年シーズンは格ちゃん(太田格之進選手)と初コンビでしたが、1番の思い出というか、格ちゃんで印象に残ったことはなんですか?」
とにかく最後まで攻めるし、必ず失敗してでも抜きに行くという姿はすごく印象深かったですね。例えば第2戦富士の時の松下選手とのバトルもそうですし、最終戦の鈴鹿での36号車のau TOM'Sとのバトルもそうですが、アグレッシブでガッツのある走りがすごく印象としてもあります。
愛知県のましろさんからもう1問です。「スーパーGT第3戦の鈴鹿を私は最終コーナーで見ていたのですが、レースの際、塚越選手は他の選手と違うイン側のラインを毎周通っていて気になりました! 何か意識していることがあるのでしょうか?」
予選の時もそのイン側のラインを通るのですが、なるべく近道をしようと思って走っています。特に意識していることはなく、いかに最短距離で走ろうかってことです(笑)。
千葉県のまっすーさんからの質問です。「小出峻選手の第一印象を教えてください」
一番最初に会ったのは、昨年(2024年)末のスーパーフォーミュラのパーティーの時かな。本当に挨拶程度でしたが、その後、年明けにリアルレーシング毎年恒例の御祈祷に行きました。その時は小出君は新天地なので、すごくドギマギしている感じがかわいかったですね。その点、格ちゃんは最初から堂々としており、キモが据わっていたなあという感じでした(笑)。
千葉県のまっすーさんからもう1問です。「太田格之進選手の好きなところを教えてください」
おもてなしの精神をすごく持ってる気がします。僕だけでなく、いろんなスタッフに対しても、気配りができるのは素晴らしいなと思いました。
静岡県のサボさんからの質問です。「スーパーGTで2023年まで松下信治選手、2024年は太田格之進選手と組み、2025年は小出峻選手と組むことになりますが、チームメイトの違いで塚越選手自身が何か変化することはありますか?」
変化することはないですけど、やっぱりパートナーを組むドライバーが変われば、スタイルやコメントもいろいろ違うので、勉強できるものいっぱいあります。僕としても毎回、学ぶことができますし、負けないぞっていう刺激も受けています。
静岡県のサボさんからもう1問です。「普段は温厚で優しそうな雰囲気なのに、レースとなるとファンを魅了するキレキレの走りがたまりません。レーサーとしてのONとOFFを切替えるタイミングはありますか? それともシートに座ると自然とONになりますか?」
僕はマシンに乗り込む結構ギリギリまでリラックスしているタイプなので、あんまりピリピリはしていません。自分でもあまりスイッチがどうだとか意識したことはないです。きっとコクピットに座ると、自然にONになっているんでしょうね。
千葉県の鶴岡滉大さんからの質問です。「名前が同じ、とても速くてかっこいいという理由で、2009年から塚越選手一途で応援させていただいてます! 2010年のスーパーGT第5戦スポーツランドSUGOで初優勝された時、自分は当時、泣いて喜んだ記憶があります。塚越選手自身、あの時どのような心境、心持ちでドライビングされていたのか、お聞きしたいです!」
あの時は、途中までは2番手争いだったんですけ、途中でニスモがトラブルで後退し、小暮さんのドライブする18号車のウイダーホンダレーシングと首位争いをすることになりました。小暮さんのマシンに追いつくことができましたが、そこからは18号車がめちゃくちゃ速くて、何度か仕掛けるチャンスはあったのですがダメでした。

そして最終ラップを迎えましたが、正直、自力で抜くのは難しいかなと思っていました。GT300クラスのマシンがチラっと前方に見えた時にチャンスはあるかもしれないとい考えが一瞬頭をよぎりました。でも、まだ距離があったので、GT300クラスが絡むことはないだろうなと思っていました。それでもあきらめずに攻め続けていたら、最終コーナーで18号車がわずかながら速度が落ちたので、自分は全開のままコーナーを抜けていきました。

その結果、わずか0.025秒差で逆転優勝することができました。もうゴールした瞬間は自分では絶対前だったっていう自覚はありました。一応ボードで順位が切り替わったのを自分の目で見たのですが、チームから「おめでとう」という無線が一切ありませんでした。それで「ダメだったか……」と思って、ちょっとマシンの中でがっかりしていたんです。

そしたら突然、「ゆっくり走ってゴールまで来て」と業務連絡が無線で飛んできたので、「ところでどうだったんですか?」と聞いたら「お前、勝ったよ」と。みんな初優勝を達成してピットで大騒ぎをしていて、僕はずっと放置されていたんです(笑)。お祭り騒ぎが一段落した後に連絡がきたという感じですね。

でも最終ラップのゴール寸前で小暮さんをかわして、GT史上もっとも僅差の0.025秒で勝利あげることができました。今にして思えば、いい勝ち方をさせてもらったなあと思います。
千葉県の鶴岡滉大さんからもう1問です。「昨年末のHonda RACING 2024 SEASON FINALのトークショーで、道の駅巡りが趣味とのお話をお聞きしました。自分も道の駅巡りが好きなのですが、塚越選手おすすめの道の駅があれば教えてください!」
趣味というより、僕と友人2人(BUNGOとまこ)との一つの壮大なチャレンジだったのです(笑)。その模様は僕のYoutube公式チャンネル『塚越広大MOTOR HOLIC 881』で紹介していますが、もう関東は全部回り切りました。約3年かかりましたが、長かったですね。

全国の道の駅? 無理ですね。一人で行くんだったらまだできるかもしれませんが、やっぱ3人の予定を合わせるのは結構難しかったですね。オススメは長野県上田市にある道の駅『美ヶ原高原』は、標高約2,000mで日本一高い場所にある道の駅です。美ヶ原高原美術館が隣接してあって、星空もきれいに見られるのでオススメですね。ただ冬場は閉鎖していますので、春から夏がいいかもしれません。
愛知県のMEGさんからの質問です。「YouTubeの道の駅シリーズ、楽しく拝見してます。オフシーズンにもう一回行きたい! という道の駅ありますか?(冬景色とか、食べ物的とか)」
何かおいしい食べ物ですか? 僕らもスタンプ押すことに一生懸命で、あまり食事はしてないんですよね(笑)。それに僕らは夜中に回っていることも多いので、景色や食べ物とかあまり見てないし食べていないんです(笑)。

だから、地元の栃木の道の駅はおかわりしたいですね。やっぱり昼と夜では雰囲気が全然違いますので、もう少しやってみたいと思っています。栃木県の道の駅で印象に残っているのは『湯西川』。一本道しかないんですが、結構、遠くて雪も降っていて大変でしたが、天然温泉が楽しめるらしいので今度ゆっくり行ってみたいですね。
愛知県のMEGさんからもう1問です。「オフシーズン、毎年意識的にルーティンとしてやっていること、そういえば毎年恒例だな……ということはありますか? もしくは、オフにこれ挑戦する! というものがあれば教えてください」
毎年恒例なのはリアルレーシングのみんなで年明けにご祈祷に行くことですね。個人で何か毎年やっているということはないですね。前編でも話しましたが、基本的にはルーティンを作らないようにしているので、年末年始に必ず何かを食べるとか、そういうのは一切ないです。

オフに挑戦したいのは家族旅行かな。シーズン中はなかなか家族で出かける機会はないので、近場でもいいので、家族みんなで旅行したいと思っています。
栃木県のいけさんからの質問です。「2025年シーズンのスーパーGTを盛り上げるために小出選手とやってみたいことを教えてください」
小出選手といえば、シミュレーターをめちゃくちゃやり込んでいるイメージがあるので、シミュレーターを使って何かできたらいいですね。例えばF1チャンピオンのマックス・フェルスタッペン選手はF1のレースに出場しながら、バーチャル・ニュルブルクリンク24時間にもチームを結成して参戦しています。僕たちもそういうのができたらいいなと思います。
栃木県のいけさんからもう1問です。「NSXのオーナーミーティングの開催予定はありますか?(ぜひ開催して欲しいです)」
本当ですか!? 僕もぜひやりたいと思います。開催が決まったら、ぜひ来てくださいね!
広島県のシンカリオンALFA-Xさんからの質問です。「小林可夢偉選手がキャデラックVシリーズ.R、太田格之進選手がアキュラARX-06でIMSAのデイトナ24時間を戦います。広大さんも、デイトナ24時間に参戦してみたいですか?
走れるんだったら、どのレースでも行ってみたいし、走ったことのないサーキットはぜひ走ってみたいです。もちろんデイトナやル・マンのような世界的にも有名で、伝統的なレースにはぜひ走ってみたいです!
広島県のシンカリオンALFA-Xさんからもう1問です「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の大型エリア、スーパー・ニンテンドー・ワールドとウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターがありますが、この2つのエリアの印象を聞かせてくれますか?」
両方とも行きましたが、ニンテンドー・ワールドはまだ完全にクリアできていません。でもマリオカートはやっぱり面白いです。ハリー・ポッターは子どもたちとエリアには入っているんですけど、まだアトラクションにはまだ乗れていないんです。あとハリー・ポッターのエリアはできたばかりの時に大阪の友人と一緒に行ったのですが、慣れないビールを飲んで少し酔ってしまう、その時のことをあまり覚えていません(笑)。

USJは開業間もない時に行って、バックドラフトやバック・トゥ・ザ・フューチャーのアトラクションを楽しんだことがあります。僕はディズニーランドよりはUSJ派です。昨年末にドンキーコング・カントリーがオープンしたので、できるだけ早く行きたいと思います。
福岡県のタケハさんからの質問です。「引退後は監督をしたいですか?」
スーパーフォーミュラは今年から監督をしますが、そのへんはGTのドライバーを引退してから考えます!
大阪府のけいさんからの質問です。「今年からスーパーフォーミュラの監督に就任することになりましたが、監督で楽しいところと大変なところは何ですか?」
まだ開幕戦の1戦しか終わっていませんが、チームのみんなで勝つためにいろんな作業をしてレースに臨むというのは、ドライバーも監督もチャレンジという意味では一緒ですし、そこは楽しいですね。

大変なのは、やっぱりこれまではドライバーだったので、最後に託される側じゃないですか。レースを戦って、その結果が良くても悪くても、自分で消化できるのですが、託す側になると、悔しい気持ちの行き所がないんですよね。そのへんのモヤっとした気持ちをどうするか、という点はちょっと違うなって感じました。だからGTの(金石)勝智さんの気持ちがなんかすごくわかった気がします。
大阪府のけいさんや静岡県のdaisukeさんなどから質問です。「GTでは小出峻選手と新たにコンビを組み、スーパーフォーミュラでは三宅淳詞選手の監督を務めます。ふたりはともに1999年生まれの25歳ですが、コミュニケーションを取る時にどんなことを気にしていますか?」
コミュニケーションの取り方にしても世代が全然違うなと感じることはありますが、だからといっていちいち気を使って、コミュニケーションの方法やスタイルを変えるということはありません。僕たちの場合は、結局のところレースで勝つためにどうするかって話がメインじゃないですか。目的がはっきりしていますので、あんまり遠慮したり、気をつかったりすることもありません。普通に、いつも通りにコミュニケーションをとっています。

それに僕はもともと必要以上に喋らないタイプです、別に先輩だからとか、後輩だからというわけでなく、密にコミュニケーションを取ろうとするほうが難しいと思うんですよね。なんかコミュニケーションとろうとして、その余計なひとことを言ってしまって事件になるとか(笑)。そういうこともたまにありますよね、僕もたまに「ああ、余計なことを言ったな」と感じて、反省することもあります。でも結局、日本人は察しと思いやり、これが大事だと思います(笑)。
静岡県のdaisukeさんからもう1問です。「今後、何か新たにやってみたいことはありますか?」
さっきも少し話しましたが、道の駅巡りは、いったん関東編が終わりました。第2弾みたいなのをやろうと思っていますが、地元の栃木を深掘りしたいなと考えています。例えば地元の日光でもまだ知らない食べ物や観光地がありますし、栃木全体で言ったら、もっとたくさんあると思いますので、地元をしっかりと深掘りしたいですね。
三重県のなるさんからの質問です。「三重県民として聖地鈴鹿にガレージのあるリアルレーシングさんをずっと応援しています。ズバリ、2025年シーズン、チャンピオンになるための秘訣を教えてください」
現代のスーパーGTでは取りこぼしをしていると、絶対にチャンピオンにはなれません。昨シーズンはアクシデントもあり、完走率がかなり悪かった。そういうレースをしちゃいけないんです。調子が良かろうが、悪かろうが、毎戦、必ず1ポイントでも多くとって帰って大事だと思うので、そのレベル上げなければならないと思います。
東京都のえふばーんさん、香川県のイシダさんを始め、たくさんの方からの質問です。「25年シーズンのレース活動の抱負を教えてください」
まずスーパーGTは僕自身、17号車で出走するようになって17年目になります。だから何だって話なんですけど(笑)、大事なシーズンになりますので、僕として結果を出さなきゃならない、チャンピオン取りたいっていう想いだけがすごく強いです。

昨年は特に完走率が悪かったので、そこを改善して、もっときちんとレースをしなければいけないと思っています。17年目でありますが、ちゃんとレースして戦ってチャンピオンをとるために結果を残したいという気持ちがあります。

スーパーフォーミュラは今年からThreeBond Racingの監督を務めることになります。チームは体制が一新され、確実に競争力は上がっていると思います。開幕戦はちょっと空回りした分ありますけど、この先はしっかりと腰をすえて戦えると思います。僕自身は監督としてスタッフ、ドライバー、チームのみんながそれぞれのポジションで一番いいポテンシャルせるような体制をしっかり作っていけるようにしたいと思っています。

あとスーパーフォーミュラに関してはチームの認知度を上げることも重要だと考えています。全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式アプリSFgoのチーム人気ランキングで、ThreeBond Racingは昨年、残念ながら最下位だったので、競争力だけでなく認知度も同時に上げていきたいと思っていますので、ぜひ皆さんの応援が欲しいです。サーキット上の順位だけでなく、サーキット外でも躍進して、優勝できるようにはいしたいなと思います。みなさんもご協力をお願いします。

監督の仕事はまだ勉強中のところもありますが、チームをいい方向に導いていくのが役目だと思います。ひとことで言えば、チームリーダーですよね。何かを決断しなければならない時にすぐに決断して、みんなで正しい方向に動けるようにしなければなりません。そういった意味では結構大変ですが、監督が見るのは目の前のシーズンだけじゃないと思っています。未来を見据えて、チームをどういう風に構築していくのかということも考えていく必要があると思っています。すごく大変でやりがいのある仕事ですが、とにかくThreeBond Racingをいいチームにするように全力を尽くしていきます。

スーパーフォーミュラとスーパーGTの活動以外には、カートシリーズのGPRのレースディレクターも引き続き行います。参加者全員がいいレースをできるようにディレクターとしてサポートし、モータースポーツの発展に少しでも貢献できればと思っています。2025年もいろんなサーキットで仕事をしますが、皆さんの応援をよろしくお願いします!