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Q三重県のよねさんからの質問です。「レース中に『もうリタイアしたい、走りたくない』と思ったことはありますか? もしそういう状態になったことがあるとして、下がったモチベーションを上げる方法があれば教えて貰いたいです」

レース中に走りたくないとか、自分からリタイアしたいと思ったことは一度もありません。淡々としたレースになった場合は、正直、ちょっとつまらなく感じる時もあります。そういう時は、自分で自分に課題を出して、タイムを少しでも短縮させるためにライン取りを考えたり、シフトのタイミングを変えたりとか、いろいろなことを試しています。その中で新たな発見があったら、次のレースで生かすようにしています。

Q東京都の和田秀樹さんからの質問です。「レース中、集中するといっても、ずっとでは精神がもたないのでは? どこかで息を抜く瞬間ってないのでしょうか?」

レース中ずっと集中しているのですが、周回ごとに集中の度合いは違います。大体、ストレートを走っている時は休むというか、ちょっと集中の度合いは低いかもしれません。

Q栃木県のRファンさんからの質問です。「塚越選手は現在トップレーサーとして“速さ”と“強さ”のどちらをより強く追い求めていますか。また、それは昔から変わらないのですか? それともキャリアがステップアップするたびに変化してきたのですか?」

多分、最初は速さが必要だと思います。レーシングドライバーとして速いタイムを出すことが、最低限の条件になります。でもレースでは結果を出さなくてはなりません。強さがどんどん必要になってきます。だから、どっちというわけではないですが、僕は今、強さを求めています。

Q愛知県のじゅんちゃんさんからの質問です。「塚越選手は先輩ドライバーがほとんどだと思います。レース中は後輩としてやっぱり接近戦とかだと気を遣ったりしませんか? あと先輩ドライバーとやらかしてしまった(危ない行為とか)時はレース後、速攻に謝罪に行ったりするのですか?」

最初の質問に関しては、レースなので、コース上では先輩だろうが、後輩だろうが、まったく関係ないです。今まで文句を言われたことはありますが、自分が悪いと思ったらちゃんと謝りに行きますが、そうじゃなければ、別に行きません。2010年もスーパーGTの開幕戦で立川さんと接触しましたが、最終的に自分が押し出す形になってしまったので申し訳ないと思っていますが、あそこで抜きにいったことは後悔していません。

Q岐阜県の後藤達彦さんからの質問です。「レースをしている中でいちばん怖かった体験はどんなことですか?」

2010年のFN第5戦の菅生でのクラッシュは怖かったです。時速200キロ以上のスピードで最終コーナーを回っていくので、そのまま真っすぐタイヤバリアに向かっている時は、正直、ヤバかったです。ぶつかる瞬間まで何とか立て直そうとしていましたが、ああいう時は目の前の景色が本当にゆっくりと流れていくんですよね。

Q滋賀県の大原さんからの質問です。「今のレース界、どんな改革が必要だと思いますか?」

いろいろありますが、いちばんは原点回帰じゃないですが、見るだけでなく、体験できるようにしなければいけないと感じています。レースを見に来た人が、クルマに乗ったり、レースを体験したりできる機会をもっと増やすべきだと思います。結局、クルマに乗る人が少なくなっているので、クルマやレースにも興味がないという、悪循環に陥っているように見えます。クルマに乗ると、遠くまでドライブして、友だちや仲間と遊んだり、いろんな楽しみがあるということがわかりますよね。あるいはサーキットで普段は出せないようなスピードを出して、クルマをコントロールする楽しみを味わってもらうとか、そういうことが体験できる場を増やすことができればいいな、と思っています。そうすれば、クルマとレースを好きになる人が確実に増えると考えています。

Q最後に神奈川県の長谷川さんからの質問です。「2011年の目標をお聞きしたいのですが、チャンピオン獲得に向けて最大のライバルは(スーパーGTとFNそれぞれ)誰ですか?」

毎年チャンピオンになることが目標です。2011年の参戦体制がまだどうなるのかわからないので何とも言えませんけれども、ライバルが誰というのはありません。最初に言ったように出場するカテゴリーでとにかくチャンピオンになるだけです。