週末に行われる全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦を前に、今回のレースから導入されるパワーステアリングの動作確認とドライバーの慣熟走行のためのテストが実施された。金曜日のスポーツランドSUGOの天候はくもりで、セッション開始の夕方4時の気温約15度。広大のピットではストーブが使われるほどの冷え込み時間の中で、走行は始まった。
「パワステのおかげでステアリングはかなり軽くなりました」と語る広大は、セッションを通して安定したタイムを刻む。しかしセッション終盤、最終コーナーでバンプに乗り上げ、マシンの挙動を乱す。そのまま広大のマシンはタイヤバリヤに激しくヒットする。幸い身体に大きなダメージはなかったが、広大のマシンは大破。それでも1分7秒515という好タイムをマークし、全体で4番手につけている。広大はレース後、以下のようにコメントしている。
「今回のレースからパワーステアリングが装備され、ステアリングは軽くなり、フィーリングも変わりました。今後、マシンのセッティングもやや修正する必要があるかもしれません。(金曜日のアクシデントについては)時速230キロぐらいのスピードが出ていましたので、これまでのキャリアの中でももっとも大きな事故になりました。頭痛や首に少し痛みがありますが、明日の予選を戦うのは支障がありません」