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雨で惜しくも優勝を逃す。

2009.05.31

5月31日、広大の地元ツインリンクもてぎでフォーミュラ・ニッポンの第3戦が行われた。レースは雨が降ったり、やんだりする、難しいコンディションとなった。広大は好スタートを決め、1コーナーで2番手のデュバル選手に並び、2コーナーで追い抜きに成功。3周目にはビクトリーコーナーでトップの小暮選手もオーバーテイクし早くもトップに浮上すると、ファステストラップを叩き出しながらリードを広げていく。

その後は、雨が強くなると、各マシンがウェットタイヤに交換するためにピットに入る。広大はトップのままでコースに復帰するが、ウェットでペースが上がらず、ポジションを落とす。しかし中盤に入って雨が弱まると、広大は再びスリックでコースイン。ペースを上げながら走行し、2番手に浮上する。その後、他のマシンがクラッシュし、セーフティカーがコースインすることになった。その間に再び雨が強くなる中、他のマシンが続々とピットインし、ウェットタイヤに交換するが、広大とチームはスリックタイヤで勝負することを決断する。38周目に首位に返り咲いた広大は、強くなる雨の中で必死のドライビングを見せ、残り4周までトップの座を死守する。

しかし残り5周をきった時点から雨がさらに強さを増し、広大はペースを落とし、ウェットを装着した選手に抜かれていく。それでも最終ラップまで3位表彰台のポジションをキープしていたが、90度コーナーで後続の選手に追い抜かれ、4位でフィニッシュしている。惜しくも表彰台を逃した広大だが、濡れた路面をスリックで走るという抜群のコントロール能力を披露し、集まった地元のファンを大いに沸かせた。

「スタート前から荒れたレース展開になることは予想していました。僕自身はスタートをうまく決め、“ここしかない”というところでデュバル選手と小暮選手を抜くことができました。トップに立ったあとも、スリックで普通に走れる程度のチョイ濡れの路面状況が続けば、勝てたと思います。残り5周を切った時点で雨が強くならなければ、表彰台は確実にいけたと思いますし、セーフティカーのタイミングも悔やまれます。でも、それは仕方のないことです。雨のレースは本当に楽しかったし、僕たちの戦術も決して間違っていなかったと自信を持っています。あのコンディションでスリックという作戦は、F3時代から一緒にやってきた僕と田中監督でなければできなかったことです。実際、F3時代にはウェット路面をスリックで走り、勝ったこともありましたから。これで開幕から6位、5位、4位と順位を上げたことになりますが、次のレースでは一気に勝ちたいです!」