4月13日、岡山県の岡山国際サーキットで2025スーパーGT第1戦の決勝が行われ、塚越広大と小出峻選手のAstemo CIVIC TYPE R-GTは8位でした。
決勝日は朝から雨が降り続き開幕戦はウェットコンディション。予選11番手のAstemo CIVIC TYPE R-GTは塚越広大がスタートドライバーを務めました。レースはセーフティカー先導で始まり4周目終了時にセーフティカーは退き、5周目から本格的にスタートしましたが、直後の1コーナー先でGT500クラス複数台が絡むクラッシュが発生。セーフティカーが導入され、その後赤旗となりレースは中断されました。
中断の間に雨は弱まっていましたが、レースは再びセーフティカー先導で再開され11周目にリスタート。8番手でリスタートしたAstemo CIVIC TYPE R-GTは23号車のスピンと3号車のコースアウトにより14周目には6番手に上がりました。3号車がグラベルにスタックしていたため15周目にセーフティカーが導入されました。
レースは19周目に再開され、Astemo CIVIC TYPE R-GTは19号車をパスして5番手に浮上。さらに、グラベルに止まったマシン回収のため22周目にフルコースイエロー(FCY)が導入され、24周目のFCY解除直後に24号車をかわして4番手に上がりました。その後、31周目に37号車に先行されましたが、33周目に100号車をオーバーテイクして4番手に復帰。このあたりからGT500クラスでもピット作業が始まり、Astemo CIVIC TYPE R-GTは46周目にピットストップを行い給油とタイヤ交換、そして塚越広大から小出選手に繋ぎました。
その後、GT500クラス全車が1回のピットストップを終えた53周目の時点でAstemo CIVIC TYPE R-GTは4番手。雨はすでに上がっていて路面は乾き始めてはいましたが湿っている箇所もありGT500クラスは全車レインタイヤを装着していました。56周目、GT500クラスでもドライタイヤに交換する車両が現れラップペースの更新を見せると他車も続き、Astemo CIVIC TYPE R-GTも61周目にピットに向かいドライタイヤにスイッチ。コース上のGT500クラス全車がドライタイヤへの交換を終えた64周目の時点でAstemo CIVIC TYPE R-GTは再び4番手を走行していました。67周目、グラベルにストップした車両回収のためFCY導入からセーフティカーへと変わりレースは73周目に再開。リスタート後も小出選手はポジションを守り切って、4番手のままファイナルラップに入りましたが他車との接触によりコースアウト。ストップしてチェッカーを受けることはできませんでしたが、Astemo CIVIC TYPE R-GTは1周遅れの8位でした。
塚越広大「正直、岡山でのオフのテストではいい感触を得られていなかったので、セットアップには苦労していました。でも走り出しはそれほど悪くなく、予選を前にいい方向性を見つけることができましたが、セットアップを変えたことでそれまでとクルマの動きも変わってきました。それに対して、予選ではうまくドライビングをアジャストできませんでした。予選ではいくつかのミスがあり、アタック1周をうまくまとめることができませんでした。1周をまとめることができれば、Q1突破はできたと思いますが、僅差の戦いだったこともあり、残念ながらトップ10に割り込むことができませんでした。
レースは雨のセーフティカースタートとなり、スタート直後にアクシデントがあり荒れた展開となりましたが、セットアップの変更は、雨となった決勝レースでもいい方向には行っていました。マシンは場面によってはペースが上がらずに厳しいこともありましたが、路面のコンディションの変化によってペースがいい時もありました。とにかく今回のレースはアクシンデントも多く波乱の展開の中でもなんとか耐えて、ポジションを上げて後半戦につなぐことができました。粘り強い走りはできたと思います。
小出選手も最終ラップまで表彰台を狙える位置を走っていたのですが、他車との接触もあり、8位となりました。相手にタイムペナルティが科されたこともありますが、最終ラップの戦いに関しては自分たちにも甘さがあったと思います。それまではコンディションが変わる中でいいレースをしていたので残念な思いはあります。
最終ラップまでホンダ勢としてはトップを走り、表彰台を狙える位置にいましたが、表彰台を独占したスープラ勢との差は大きかったです。予選11番手からスタートしていい戦略で何とかポジションを挽回できましたが、自力で順位を上げるたけの速さと強さはまだまだ足りません。次回の富士に向けて、チームとともにもっと速さを磨いていかないといけないと思っています」