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Qでは後半戦のスタートです。まずはトレーニングについてです。愛知県のmiyaぐまさんからの質問です。「普段はどんなトレーニングをしているんですか?」

「2012年からパーソナルトレーナーとして鎌田貴さんがサポートしてくれることになり、いろいろなメニューに取り組んでいます。それを全部説明するのは難しいですが、体幹やバランスを鍛えたり、筋持久力を上げたり、水泳もしますね。鎌田先生にサポートしていただく前から、自分がもう一ランク上に上がるために、日頃からできるトレーニングをもっと頑張らなければいけないとずっと考えていました。そんな中で鎌田先生を紹介していただいたのですが、鎌田先生のトレーニングのコンセプトが、『いかに力を入れずにパフォーマンスを出すのか』という僕の走りに似ていたし、共感しました。だから一緒にやることにしたんです。
具体的にどんな効果があるのかといえば、それは2012年の成績が物語っていると思います。これまでで一番結果が出ています。やっぱり、鎌田先生とトレーニングに取り組んだことで、肉体的にも精神的にも強くなったからだと思います。もちろん現状に満足しているわけではないので、もっともっと頑張らなければいけません。でも2012年に僕らがやったことに対して、結果はきちんとついてきたと思っています」

Qmiyaぐまさんからもう一問。「体脂肪率は何%ですか?」

「シーズン中は10〜12%ぐらいですね」

Q大阪府のケンケンさんからの質問です。「どうやって自分のモチベーションをあげていますか?」

「2012年については、やっぱりトレーニングをたくさんやったので、『これだけキツいトレーニングを積んできたんだから大丈夫!』という思いでやっていましたね」

Q岐阜県のさくらんさんからの質問です。「一緒にレースするなら、過去のどのドライバーとレースしたいですか?」

「それはやっぱりアイルトン・セナです。子供のころからの憧れですから」

Q東京都のぇっちゃんからの質問です「一緒に組んで走ってみたいドライバーはいますか?」

「これはスーパーGTで誰と組んでみたいかってことですよね。そうなると、小暮さんと伊沢さんです。伊沢さんはFNでも組んで走っていますが、きっとうまくいくと思います。小暮さんはどんなふうにクルマを作って走るのか、すごく興味があります。(山本)尚貴は、多分、栃木同士の意地の張り合いになって、うまくいかないと思うので(笑)」

Q栃木県のなおやパパさんからの質問です。「レース前に必ず行うゲン担ぎや、マシンに乗る前の決まりごとがあったら教えてください」

「ありますね。大体マシンに乗る10分前から準備を始めて、グローブは右側からつけて、クルマは左側から乗るのが決まりです。FNでは絶対にルーティーンを崩さないですね。レース前に決まった曲を聞くということはありません」

Q埼玉県のハミルトン@ラー飯能さんからの質問です。「伊沢選手とはとても仲がいいようですが、仲が良くなったきっかけはあるんですか?」

「もともと伊沢さんとはそれほど親しくなかったんです。というのも、フォーミュラ・ドリームで一緒に戦っていて、一番近い位置で競い合っていた相手であり、負けられない相手でしたからね。当時は親しくできませんでした。仲良くなった一番のきっかけは2007年、リアルレーシングでF3を一緒に戦うことになった時です。チームメイトになり、一緒に時間を過ごすようになり、サーキット上ではお互いに切磋琢磨する間柄でしたが、なんとなく親しくなっていきました。それ以降は、2008年に僕がヨーロッパに行って、伊沢さんが日本に残った時も、お互いに応援していましたからね。それぐらいから、ずっといい関係を築けています」

Q三重県のりある親子さんからの質問です。「FNで伊沢選手とお互いのロガーデーターを見て、速いところを真似しあったりはしたんですか?」

「ありますよ。お互いにどこが速い、遅いというのはチェックして見比べています。走りだけでなく、マシンの『ここが速い、遅いのはなぜか?』というのを分析して、それをマシンにどんどん反映していました。なので、僕と伊沢さんのマシンは基本的にセッティングが一緒で、あとはドライバーの好みで微調整していく感じでした」

Q宮崎県のscp10userさんからの質問です。「2012年のFNではチャンピオンを確信していたのですが、惜しくもタイトルを逃しました。特に最終戦ではトムスのレース戦略に負けているように見えましたが、敗因はどこだと思いますか?

「最終戦に関して言えば、敗因はピット戦略うんぬんじゃないと思います。結局、決勝のペースが遅かったこと。それが敗因で、戦略でどうこうできたレースじゃなかったと思っています。逆に(中嶋)一貴さんは、ああいう作戦をとるしかなかったんです。それがうまく行っただけだと思います。
シーズンを振り返ると、僕らのマシンは速ければ、予選の好位置を活かして逃げ切るだけの力はあったと思います。でも予選が悪くても、決勝で後ろのポジションから追い抜いて、前に出るだけの力強さはありませんでした。それがチャンピオンを獲れなかった最大の理由だと思っています。それにシーズン中の取りこぼしも何度かありました。開幕戦ではトラブルで優勝を逃しましたし、第4戦の富士ではノーポイントでした。そこでしっかりとポイントを取れていれば、結果は違っていたかもしれません。
チャンピオンのタイトルは、シーズンを通した結果で決まるものです。最終戦だけを見ると、戦術がと……と言われるかもしれません。でも僕は、総合的な力で負けていたと受け止めています」