スーパーGTの第6戦『インターナショナルSUZUKA1000km』は三重県の鈴鹿サーキットで行われました。6月末に開催された合同テストでは好感触を得ており、期待を持ってレースウィークを迎えました。土曜日の走り始めから好調なスタートとなり、しっかり予選に向けて調整することが出来ました。
今回Q2を担当しました。決勝を見据えハード側のタイヤを選択して予選に臨みました。Q1を8番手で年弘さんが通過し、年弘さんのコメントから、Q2に向けてリアグリップを増やすため、車高を調整しました。ハードタイヤを選択していたので早めにコースインしました。8月とはいえ、タイヤが温まるまでに時間が必要で、2周ウォームアップしてアタックに入りました。1周目のアタックでまとめることができ、2番手グリッドを獲得することができました。
朝のフリー走行でガソリンを満タンにし、レースシミュレーションを行いました。今回スタートドライバーをつとめたため、レース前の8分間のフリー走行も使い、決勝に向けて入念にセッティングしました。そして、12時15分から1000kmという長丁場のレースが始まりました。
スタートしてから2番手をキープしたまま周回を重ねていきました。トップを走る36号車との差は少し開いていましたが、数周してから300クラスのマシンが現れ、300クラスを抜いているうちにトップとの差を少しずつ詰めていきました。そして、10周目の130Rで300クラスを抜こうとして失速した36号車に並びました。最終コーナーアウト側から36号車を追い抜くことに成功し、トップに立ちました。そこから燃料とタイヤをマネージメントしながら周回し、34周目に1回目のピット作業を終えました。
その後も、年弘さんが順調に周回を重ね、68周目に2回目のピット作業を行いコースに戻りました。トップを走る36号車と作戦が違っていたので、差を少しでも詰めることができれば、後半の戦いが有利になるため、プッシュし続けました。
しかし、87周目の130Rのクリッピングポイント付近でリアが滑ってしまいました。コントロールしようとしましたが、走行速度が高く、完全にマシンを押さえることができず、右リアをバリアに当ててしまいました。結果、大きくマシンを損傷してしまい、ピットに戻ることになりました。すぐにメカニックが懸命に修復作業に取りかかってくれたのですが、ダメージがあまりに大きく、リタイアすることになりました。
今回は、レース前のテストから好調で、その流れをしっかり予選・決勝につなげていました。しかし、自分のミスで優勝するチャンスを失ってしまいました。自分がミスするまで、完璧に仕事をしていたチームのみんなに本当に申し訳ないと思います。
今回のようなチャンスをしっかりつかみとることができるようにならなければ、タイトルを獲得することはできません。この先、決して同じようなミスを犯すことがないようにしなければなりません。この結果を自分の中でしっかりと受けとめ、心から反省し、残り2戦はこのミスを取り返すように全力で走ります。