2010年のスーパーGT選手権シリーズの最終戦が栃木県のツインリンクもてぎで行われました。午前中の走行でマシンバランス、タイヤのフィーリングチェックを行いました。その結果で今回は予選の第2セッション(Q2)を担当することになりました。
まず予選基準タイムをクリアするための予選1回目が行われ、最初に年弘さんが基準タイムを出したあとドライバー交代し、基準タイムをクリアしました。
午後になりノックダウン方式の予選が行われました。予選の第1セッション(Q1)を年弘さんが走り、3番手のタイムでクリアしました。続いて行われたQ2を担当し、開始と同時にコースインしました。気温が低かったのでタイヤを念入りに温め、アタックに入って行きました。朝の走行よりも路面状況が良く、1周目のアタックで思い切り攻めることができず、2周目に走りを修正しながらアタックしました。その結果、タイムアップし、5番手タイムで最終セッション(Q3)進出を決めました。Q3は再び年弘さんが走り、3番手タイムをマークしました。
朝のフリー走行でガソリンを積んだ状態のフィーリングを確かめました。さらに、ブレーキに負担のかかるサーキットなので、ブレーキの焼き入れも行いました。そして全52周、250キロのレースが始まりました。
スタートを担当した年弘さんは3番手のポジションを守って1コーナーをクリアして行きました。その直後、2番手を走行していた6号車がスタート手順の違反によってペナルティーを科されたため、3周目には2番手に上がりました。
その後、堅実なペースで周回を重ねて行くなかで、リアのみのタイヤ交換で後半を走れるかどうかを、年弘さんとチームとの間で無線のやりとりが行われました。そこで話しあった結果、順位を上げるためリアタイヤのみ交換という作戦に変えました。
25周を終えて年弘さんがピットイン。給油とリアタイヤを交換してコースインしました。3番手でコースに復帰しましたが、タイヤが冷えている状態だったので、3コーナーで18号車に先行されてしまいました。リアタイヤのみの交換でマシンがアンダーステアになってしまいましたが、自分でマシンをコントロールし、タイムを落とさないように考えながら走りました。
35周目に24号車がピットに入ったため3番手にポジションが上がりましたが、後方から35号車が4〜6秒の差で迫ってきていたので、ミスの許されない状況でした。残り10周を過ぎたあたりから、35号車のペースが上がり、差が詰まってきてしまいました。自分もベストを尽くし周回を重ねた結果、3番手のポジションを守り切り、チェッカーフラッグを受けました。
最終戦はシリーズの中で1番難しいレースでした。しかし、最後までミスなくポジションを守り切ることができ、ベストを尽くすことができました。そして、シリーズランキング3位を獲得することができました。ここまで支えてくれたホンダ様、ケーヒン様、リアル様、チームスタッフ、年弘さん、ファンの皆様に本当に感謝しています。
今シーズンは初優勝することができ、タイトル争いにも加わり、昨年以上にレベルの高い位置でレースを戦うことができました。しかし自分のミスでポイントを落としたレースもあり、反省すべき点もたくさんありました。今シーズン学んだことを来年に生かし、チャンピオンを狙いたいと思います。まだ特別戦があるので、優勝して締めくくりたいと思います。