Race Report/レースレポート

2007年 F3マカオGP(第54回)
2007年11月15〜18日
ギア・サーキット
参加台数31台

F3選手権の世界一決定戦とも言われるマカオGPに前年に引き続き参戦しました。今年はイギリスのマノー・モータースポーツからの参戦となり、昨年と同様にチーム、マシンとエンジンが全日本F3とは違うパッケージでのレースになりました。昨年の経験を生かして、練習走行から攻めることができました。

予選では最後にアタックが決まり3番手。予選レースでは、スタート直後のリスボア・コーナーで後続のクラッシュに巻き込まれてしまい、一時は20番手まで順位を下げてしまいました。しかし、その後に追い抜きを決めて、9番手までポジションを戻すことに成功しました。決勝ではスタートに成功して周回を重ねるごとにポジションを上げて、最終的に2位でマカオGPを終えることができました。

Qualifying/予選

予選1回目:2分13秒888/6位
天候:晴れ

木曜日の予選1回目は45分間で行われました。午前中の練習走行では、昨年の経験を生かして順調に周回を重ねていきました。そして、フリー走行の時よりもウイングを寝かして、レスダウンフォースのセッティグに変更して臨みました。

セッション開始直後からコースインして、マシンとコースコンディションを確認していきました。マシンのフィーリングは良くなっていたので、ピットインして残り約20分を新品タイヤでアタックすることにしました。しかしコースイン直後に赤旗でセッションが一時中断となってしまいました。走行が再開されてからはクリアラップが取れず満足のいくアタックが出来ないまま、予選の1回目は終了してしまいました。

予選2回目:2分11秒912/3位
天候:晴れ

金曜日の予選2回目も45分間で行われました。午前中のフリー走行では前日の走行データをもとに、ウイングとアライメントを変更して走行しました。マカオのサーキットは海側と山側の2つのセクションがあり海側のストレート区間でタイムを稼げるように予選1回目の時よりもウイングを寝かせて走りました。

セッションが始まった当初はユーズドタイヤでの走行でしたが、前日よりも速いタイムを出すことができました。そして新品タイヤを装着してコースインしたのですが、ここからトラフィックや黄旗でまったくアタックすることができませんでした。さらに残り15分と10分の時に赤旗が出て、セッションが一時中止となりました。ピットに戻った際に左側の前後のタイヤを新品タイヤに履き替えて、残り10分間に賭けました。時間が少ない中できるだけクリアをとって2周連続でアタックすることに成功し、トップに浮上しました。最後は黄旗が出てしまいタイムを更新することができなかったので、最終的に総合3番手で2日間の予選セッションを終えました。

予選レース:9位
天候:晴れ

10周で行なわれた予選レースは、日曜日の決勝グリッドを決める重要なレースでした。まずまずのスタートを決め、ポジションをキープしたままリスボア・コーナーに向かっていきました。ブレーキングを開始して3番手でコーナーを曲がろうとした時に後続でクラッシュしたマシンが乗り上げてきました。マシンには大きなダメージはなかったものの、スピンを喫してしまいました。すぐに再スタートすることができましたが、20番手まで順位を落としました。しかし幸い2周目にセイフティカーが入り、前車とのタイム差がなくなりました。セイフティカーがコースを離れ、レース再開されてからは、ひとつでもポジションを上げようとプッシュし続けました。その結果、赤旗でレースが終了する7周目の終了時点までに9番手まで順位を戻すことができました。予選レースは、何よりもスタート直後のクラッシュでマシンにダメージがなかったことが、不幸中の幸いでした。

Final/決勝

決勝レース:2位
天候:晴れ

日曜日の決勝レースは15周で競われました。午前中のウォームアップでオーバーテイクがしやすいように、できだけダウンフォースを削っていきました。

スタートでのポジション取りがうまくいき、マンダリンからリスボアまでに3台をオーバーテイクすることができました。早い段階で前のポジションに行きたかったので2周目、3周目にも1台ずつオーバーテイクして4位に浮上しました。しかし、そこから3番手との差がなかなか詰まらなかった上に、ダウンフォースを削ったため、山側のセクションでタイヤに負担をかけてしまい左側のフロントが荒れてしまいました。それでも、少しずつ差を詰めていたところで、他のマシンのクラッシュによってセイフティカーがコースインしました。その間にタイヤをクールして、もう1度プッシュできるよう考えて走行しました。そして残り5周でレースが再開し、再スタートをうまく決めてマンダリンで3番手に浮上。2位のマシンを追いかけました。13周目には最終コーナーをうまく立ち上がりスリップストリームを使いマンダリンからリスボアの間で2位に上がりました。最終的にはトップの選手との差を詰めたところで、2位でゴールすることになりました。

Koudai's Voice/塚越広大コメント

まずは、このような素晴らしいチャンスを頂き本当にありがとうございます。自分のレース人生においても最高のレースをすることができました。結果としてはやはり優勝をできなかった悔しさがありますが、自分の持てる力を十分に発揮できたと思います。

今シーズンもたくさんの経験、勉強ができ、素晴らしい年になりました。来年度もさらに飛躍できるように努力していきます。本当にありがとうございました。今後も応援よろしくお願いします。